結婚を前提にスタートしたカップルでも、いざ一緒に暮らしてみると思ったようにうまくいかず別れることは少なくありません。結婚前に何らかの不一致の有無を確認できる点で同棲はメリットがあります。しかしその一方で、同棲生活を解消するには面倒なことも多く、人によっては億劫に感じてしまうかもしれません。これから同棲を考えている人のために、万一別れる事態になった時にどんなステップを踏まなければならなくなるのか、同棲解消に向けた5つのステップを解説します。
1.同棲カップルが別れを決意する主な原因3つ
同じ部屋で生活を共にすれば、自ずと相手の様々な側面を目の当たりにする機会が増えます。四六時中一緒にいられることに喜びを感じるものの、やはり1人暮らしの時とは違い気疲れを感じることもあるでしょう。また暮らしのルールが違うことで喧嘩や衝突を繰り返してしまうこともあります。同棲カップルが別れを決意するのはどういうときなのでしょうか。主な別れの原因を3つご紹介します。
別れの原因① 生活習慣の不一致
同棲解消の一番の原因ともいえるのが、生活習慣の不一致です。別々の家庭で育った2人が一緒に生活するのはそもそも大変なこと。今までの交際やお泊りでは気にならなかった些細な癖も、一緒に生活する“家族”となると話は別です。バスタオルの洗濯頻度、便座の上げ下げ、暖房冷房の設定温度といった些細なことが気になって仕方なくなります。小さな差も積み重なれば大きな問題に発展します。
生活習慣の違いはお互いに歩み寄る気持ちが大切です。しかし話しあいがなされず、どちらかの意見が優先されるなど一方通行になってしまうと、2人の関係に亀裂が生じてしまうのです。
別れの原因② マンネリ化による不仲
同棲カップルが結婚まで至らない理由の1つにもなるのが、マンネリ化で結婚のタイミングを逃してしまったというものです。同棲自体はうまくいっていても、最初の頃のときめきはなくなって一緒にいることの意味を見出せなくなってしまうことがあります。 恋人よりも家族のような関係になり、それがセックスレスの引き金にもつながります。「同棲を始める際は結婚までの期限を決めておけ」と言われるにはこういった理由があるのです。
別れの原因③ 浮気や束縛、DVによる亀裂
浮気や束縛、DVが原因で2人の間に修復不可能な亀裂が入ってしまうことも同棲解消の理由の1つです。彼が浮気をした場合、二度としないことを約束に別れを拒んだり、金銭的な清算等を面倒くさがられることがあります。また相手男性からDVを受けている場合、暴力が怖くて別れを切り出せずにいる人もいるでしょう。しかしどんな理由であっても、破綻した関係をそのままにしておくのはお互いのためによくありません。親や友人を頼ってでも逃げ道を用意し、不本意な関係をずるずると続けてしまわないようにしましょう。
2.同棲解消に向けた5つのステップ
同棲生活は交際間もないカップルにとって憧れであり、夢と希望が詰まったものでしょう。しかし同棲はお泊りや普段のデートとは違い、互いの生活が深く関わってくるので甘いものではありません。一旦同棲してしまうと、万一別れに至った時に様々な問題に直面することになります。そこで同棲解消をする場合にどのようなステップを踏まなければならないのかご紹介します。
ステップ①引っ越し費用や生活資金の準備
結婚資金を貯めることを目的に同棲を始めたカップルも多いです。事実、毎月の家賃や光熱費の負担が折半できることで、かなり助かっていた面があるのではないでしょうか。同棲を解消するにあたり一人暮らしを再開するのであれば、引っ越し費用と当面の生活費を確保することが必須になります。気持ちがないのにだらだら関係を続けるのはおすすめできませんが、下準備もなしに家を飛び出すと後悔することになるかもしません。彼のもとを早急に離れるべき理由がない限り、1~3か月は節約しつつ資金を準備する期間として我慢しましょう。
ステップ②引っ越し先を決めておく
賃貸契約の内容にもよりますが、同棲を解消した場合名義変更や再契約が必要な場合があります。思い入れがある部屋ならそのまま住み続けるのもありですが、特に思い入れもないのであれば、あなた名義の新たな部屋を借り直すのがお勧めです。復縁を迫られたり、ストーカーのように付け回される心配をする必要がなくなるからです。
また引っ越すにあたり、家具や生活用品の準備も考えておきましょう。同棲前にあなたがお金を出して買ったものなら基本的に持っていけますが、相手と半額ずつ出して買ったものなどは相談が必要です。最後くらい揉め事なくお別れしたいなら、所有者は明確にしておきましょう。
ステップ③彼に別れを告げる
ステップ①②で下準備が整ったなら、いよいよ彼に別れを告げるタイミングです。お互いに関係が破綻していることを自覚している場合でも、必ず面と向かって話をするようにしましょう。電話やメールで別れると、後々後悔が残ってしまうかもしれません。
また彼がどう思っているか分からない場合や、あなたが一方的に別れたい場合は、彼に別れを切り出してから実際に離れられるまで時間がかかるかもしれません。しかしここは焦らず彼の気持ちが整理されるのを待ちましょう。必要であれば距離を置いたり、第三者に間に入ってもらい話し合う場を取り入れましょう。
ステップ④必要な支払いの精算と共通資産の分割
お金が理由で揉めるのは一番後味が悪い別れになってしまいます。そうならないために、どれだけ気まずくなってしまってもきちんと相談して決めましょう。 2人で買った家具や家電はどうするのか、退去後のクリーニング費用や戻ってくる敷金、日割の家賃と光熱費の精算などを分担しましょう。
また同棲をしているカップルは将来の結婚式費用のため一緒に貯金をしてきたケースが多いですが、いちいちどちらが幾ら貯めた何て計算してはいないもの。共通資産の分割もしっかり話しあい決めましょう。相手が何も言わないからと持ち逃げすることのないように気を付けましょう。
ステップ⑤転居届や住民票の移動
同棲解消は同棲をスタートすることよりも大変です。恋愛感情がなくなった相手と何度も話しあう必要があり、身も心もボロボロになることでしょう。そして引っ越しなどのバタバタで各種届出を忘れてしまうことも考えられます。転居届や住所変更などの手続きは、出来るだけ早めに済ませるようにしましょう。
また彼が同棲解消後も部屋に残る場合は、あなた宛ての郵便物が配達されないように気を付けたいですね。 住民票の届け出やクレジットカード、年金、奨学金など重要なものは先に手続きを行い、その他の一時的な郵便物の転送サービスを利用するのも便利です。転送されたものは見てわかるようになっているので、随時更新をしていくのもいいでしょう。
同棲解消は大変!一緒に生活することは思ったよりも甘くない
ご紹介したように同棲解消には踏まなければならないステップが多々あります。カップルによってはスムーズに別れることができますが、やはりお金や生活が絡むことから揉め事になるケースが多い印象です。
結婚生活はおままごとではありません。もし結婚を前提とした同棲を考えている人は、万一時の別れの大変さを頭に入れておくこと、一緒に生活することは思った以上に甘くないことを頭にいれておくことで、覚悟をもって同棲生活をスタートすることができるでしょう。