結婚を考えている相手男性に離婚歴があり、しかも子どもがいた場合、簡単には結婚を決断できないと思います。「子どもとどう付き合っていけばいいのいか」「親権や養育費はどうなっているのか」など結婚するためにクリアしておかなければならない課題はたくさんあります。 今回は、バツあり子持ち男性と再婚したい人が抱える3つの悩みと、その解決法をご紹介します。
1,日本の離婚にまつわる現状は?婚姻数と離婚数の割合
離婚した人のことを「バツイチ」や「バツあり」と表現されるように、日本では離婚に対して悪いイメージを抱く人の方が多いです。理由によっては特に自分に非がなくても、離婚した経験があるというだけで、何か性格的に問題があったのではないかと周囲から勘繰られることもしばしば。
そんな誰もができれば避けたい離婚ですが、日本国内の離婚率の現状は婚姻件数60万6,866件に対し、離婚数は21万2,262件になっており、人口1,000人に対し4.9人が結婚、1.7人が離婚しているというのが現状です。前年度と比較すると離婚する人の数は減ってていることが分かります。(※1)また離婚する年代は30〜35歳が最も離婚率が高く、結婚後5〜10年のうちに離婚するカップルが21%、10〜15%が14%というデータもあります。(※2)
これらのことから、現在の離婚についての現状としては、全体の離婚数は減っているものの、結婚後5〜10年のうちの離婚率が最も高く、年代としては30〜35歳がそのピークに当たることが分かります。
※1参照元:厚生労働省平成29年(2017)人口動態統計より
※2参照元:平成21年度厚生労働省の「離婚に関する統計」
2,子持ちの離婚男性はどのくらいいるの?
同じ離婚を経験した男性でも、親権を誰が持つかによって、離婚後の生活も様々です。
平成20年のデータでは、離婚経験者の中で親権を担う必要のある子を持つ人の割合は10.9%で、30〜34歳の年代が最も多くなっています。(※1)
一方で、いわゆるシングル・ファーザーと呼ばれる子持ち男性は20万人以上といわれています。この数はシングル・マザーの6分の1ほどではありますが、その数は年々僅かに増えており、父子だけで生活している世帯は9万世帯というデータもあります。またシングル・ファーザーの約24%は40〜44歳に該当し、シングル・ファザーになった理由としては、約7割が「離別」であり、ほか約13%が「死別」、約15%が「未婚」となっています。(※2)
※1参照元:厚生労働省平成21年度「離婚に関する統計」の概況
※2参照元:総務省平成22年「シングル・ファーザーの最近の状況」
3,バツあり子持ち男性と再婚したい人が抱える3つの悩み
全体の離婚数は減っているものの、シングル・ファーザーの数は僅かに増えてきています。つまりバツイチ男性が身近にいたとしても何ら不思議ではないのが現状です。一度失敗をしているからこそ、独身男性とは違った大人の魅力にあふれたバツイチ男性。そんな彼らに引き寄せられてしまう女性も多いのではないでしょうか。
しかしバツイチ男性と再婚を…と考えると結婚前に考えるべき課題はたくさんあります。そんなバツあり子持ち男性と再婚を考える人が抱える悩みを3つご紹介します。
悩みその① 子どもとの関係性について
普段子どもとは別々に暮らしていたとしても、それで子どもとの関係が途絶えたわけではありません。子どもが未成年のうちは離婚後も前妻と協力して育児に励む人は大勢います。養育費や慰謝料などの支払いの他、定期的に子どもと面会する機会を設けているなど、切っても切れない関係性にやきもちを焼いてしまう人もいることでしょう。
またシングルファーザーとして子どもを育てている場合、再婚後は当然同居することになります。すんなり受け入れてくれる子どもならいいですが、本当の母親と比較され悲しい思いをすることも当然あります。
このように、離婚後も続く前妻との切っても切れない関係性や、子を育てる義務や責任を理解できるかが重要なポイントになります。
悩みその② 養育費や慰謝料など金銭面の問題について
再婚を考えている男性が養育費や慰謝料を支払っている場合、いくら支払っていて、それがいつまで続くのか知っておくことも大切です。再婚して新たに家庭を築くとなると、当然自分たち家族にもそれなりのお金が必要になるからです。
未成年の子をもつ親は、例え親権を持たなくても「非監護親」として子を育てる責任があります。そのため子どもが大人になるまで安心して生活できるだけの金額を継続して支払う必要があります。 場合によって養育費や慰謝料の減額を請求できますが、それは就業不能などのやむを得ない状況である場合や、親権者の同意が必要になります。
つまり再婚予定の男性がそれなりの収入を得ていることが必須条件であり、どちらの家庭も壊さないという強い責任感を持っているかが肝心です。
悩みその③ 親や周囲からの反対について
あなたが初婚で相手が再婚の場合、大抵の場合親や周囲から反対されることになるでしょう。その理由は、やはりこれからの苦労を心配しているからに他なりません。親心と分かっていても、身近な人から否定されるのは辛いものです。根気強く説得する過程で心折れてしまう人も大勢います。
親や周囲が反対している最たる理由は「なぜその人じゃなければならないのか」です。結婚に焦って相手を決めていないか、結婚後も生活できるのか、子どもとの関係はどうなるのかなど、根気強く理解してもらえる努力は必須です。また、例え結婚できたとしても親が会ってくれなくなるなど距離を取られることもあり得ます。そうした状況にも耐えられるだけの覚悟を持てるかどうかも悩みの種の1つでしょう。
バツあり子持ち男性との再婚は強い意志と覚悟が必要
バツあり子持ち男性との再婚は、初めて同士の結婚と比較すると婚前に話し合わなければならないことは多いでしょう。特に子どもに関する悩みは、再婚後の生活でも大きく関わるため、甘い考えではやっていけないかもしれません。
しかしバツあり子持ち男性との再婚は、決して幸せと縁遠いものであるというわけではありません。再婚後も前妻や子どもに定期的に会いに行く彼を見守ることができるか、金銭的に支えていかなければいけないことに納得できるかが肝心です。
つまりバツあり子持ち男性との再婚は、あなた自身の強い意志と覚悟が重要なポイントになります。自分が幸せになることに妥協せず、最善の道を突き進みましょう。